斜め上から目線

アウトプットが大切なんですって奥さん

7.5

まずは手近、かつあまり怖くなさそうなところから攻めるべきではないだろうか。

みつけ「リビングなんてどうでしょう」

田ノ中「............」

おや?

田ノ中さんは少し驚いたようにこちらを見つめている。

みつけ「あの......」

田ノ中「ああ、うん。ええとリビングだっけ?いいんじゃないかな」

少しぼおっとしていたのか、どこか適当に返事をしているように思える。

玄関を入って右側の扉がリビングだ。

資料に添付された地図によると、リビングとキッチンは繋がっており、更にキッチン側の扉を開けると階段下の物置に繋がるようになっているようだ。

向かって左の扉は誰かの個人部屋であるようだった。

目の前に階段が右側の壁と接着するようにあり、左を抜けると水場があるらしい。

......広いなあ。地図を見た感じ一部屋一部屋が大きい。

ここに住んでいたのは家族だったらしいが、なかなかどうしていい暮らしをしていたのではないだろうか。それに比べてうちの家と来たら、どっかの匠に改造して欲しくなるほど窮屈である。

 

田ノ中「みつけちゃんは随分と長考だねえ」

気がつくと田ノ中さんは私が持っている地図を覗き込むように、こちらの視界へ入ってきていた。近い。

みつけ「え?あ、すいません。ちょっと思いを馳せていたというか、なんというか......」

田ノ中「いやあ、大丈夫だよ。ただ、なんというかね......待つこと自体は問題ないんだけれど、突然喋られるとびっくりしちゃうね。俺意外とスリラーはダメかもしれない」

霊と話せるみたいなことをほざいておいて、何を言っているのだろうか。

田ノ中「ところでみつけちゃん、今日は何日だっけ?」

みつけ「田ノ中さん、それさっきも聞きましたよね?11月6日でしょう?」

田ノ中「......そうだったね!そう、今は11月6日だ。少し寒くなってきたね。みつけちゃんはその格好で大丈夫かい?俺はスーツだから平気だけど」

何をいっているのだろうか。

みつけ「秋なんだから、ちゃんと秋服着てますよ。なんか寒暖差激しいですけどね、最近」

田ノ中「そうかい。それならいいんだ」

 

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