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斜め上から目線

アウトプットが大切なんですって奥さん

私は魔女になりたいの

言ってしまえば、私はやつあたっているのです。今日は卒業式なので、記念に話をするへーかだよ。

 

諸君、私の夢は魔女になることである。

おジャ魔女どれみで倫理観を形成し

ハリーポッターで生き物を学び

西の魔女が死んだで家を知った。

だが、それを口にしたことはあまりない。

 

とにかく影響されやすい性格なので、プロフィールの『将来の夢』欄はほぼ毎年変わっていた。

科学者、パティシエ、先生、漫画家、イラストレーター、俳優、小説家、声優、作家…途中から文芸に寄り出したのはオタク化のせいである。

そして厄介なことに、私はどれも一定期間は本気なのだ。ハマった食べ物を毎日毎日馬鹿じゃねーのってくらい食べ続け、母が「へーかが食べるだろうから買っといたよ」と言い出した辺りで飽き、なんだか食べるのも嫌になっている親不孝タイプ。

だもんだから将来〇〇になるわ〜と言ってもあまり信用されなくなった。

狼大学生予備軍へーか。

そんな狼の遠吠え、月の残滓が私の本音だ。

 

私は自分に自信が無い。だが、自分が感動したものには自信がある。

その構図はずっと変わらなくて、だからこそのパフォーマンス精神。(本職パフォーマーが怒るかもしれない)

私は私が創ったもので人に夢を見せたい。私が創るものが夢そのものである必要は無い、誰かが夢を見るための装置でありたい。

夢を見ている間、人は透明であることを許されるのだ。

私は個性的であることやアイデンティティがあることを好ましく思うが、それが強すぎては清水の軍隊に殺されることを知っている。

清水達はその汚れない精神のまま、圧倒的な水量で色を薄め、希釈し、自らに取り込む。潮の流れはあまりにも大きく、それが異常であることを感じさせない。芸術家肌の人間が反抗ウンタラと文句を垂れるのは皮肉であることに、大勢はそろそろ気付くべきだ。

私は素敵なものを愛している。美しいものは大好きで、美味しいものは目がなくて、煌めくものに惹かれる砂漠の烏だ。目が潰れるほど太陽を求めている。

みすみす薄まるご馳走を指くわえて傍観する訳がなかろうよ。黙っていれば乾くのみなのだから。

だから逃避場所を作りたい。

透明になりたくない林檎にステルスペンキを塗りたい。

そんなミラクル芸当をするには、まあ、魔女になるしかない。

魔女自体素敵だし。

 

政治に興味の無い私が言うのであまり信憑性は無いが、日本は疲れている。

少なくとも、私の目に見える範囲は皆疲れている。

疲れることが当たり前だと思っているし疲れることになることを理解している。

とてもつまらない。そう、つまんない。コンクリートでさえ今に比べたら私を魅せるだろう。

試食コーナーで貰ったベーコンが予想以上に脂身全開だったときくらいのがっかり具合だ。

 

体の中ははやくはやくと急かしているのに、皮膚の意志が重たすぎる。どこへ行くのか最低方角を決めないと立ってくれやしない。

私は魔女になりたい。災厄でも、幸福でもなんでもよろしい。

この、肥え太って部屋から出られなくなり、麻薬漬けになったような、そんな堕落した天国を丸ごと燃やしたいんだ。